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第15回 国際女性ビジネス会議

第15回 国際女性ビジネス会議. に参加してきました。 日時:2010年7月24日(土) 10時 - 20時 場所:ホテル グランパシフィック LE DAIBA テーマ:Making a Difference      明日を動かそう ~ 新しい人、企業、社会~ 主催:国際女性ビジネス会議実行委員会 この会議はewomanの佐々木かをりさんが毎年1回開催している会議です。 講演や分科会などで48名もの各界の第一人者が登壇するという大規模な催しで、参加者約1000名の9割以上が女性です。 すべてをお伝えするのは最初から無理なので、育休後コンサルタントのフィルターを通してみた、オリジナルのレポートをお届けします。 (全体象を知りたい方はこちら>> 第15回 国際女性ビジネス会議 <開会の挨拶> 佐々木 かをり/国際女性ビジネス会議実行委員会 委員長 「志を高く、前を向いて歩く」ことによって、明日を作る というメッセージが印象的でした。 <オープニング10min トーク> 林 文子/横浜市長 ・市長を引き受けた理由は、市長になれば女性の活躍支援に力を発揮できるのではないかと考えたから。 ・国際女性ビジネス会議に毎年出続けているのは、皆さんに自分の経験を伝えたいから。 ・市長になってから、子育て支援を一番に掲げた。 ・対立ではなく、共感と信頼で市政を進めたい。 <講演 「新事業への調整とチームワーク ~エキナカ・地域活性化~」 鎌田 由美子/東日本旅客鉄道株式会社 事業創造本部 地域活性化部門 部長 ・エキナカで大変だったのは、駅の中は場所によって所管が細かく分かれており、総論賛成、各論反対に陥りやすかったこと。社内で話が通らない。 ・駅の特徴を考え、パーソナルギフト(スイーツ)があたった。3月14日が1年で一番売り上げが高い日という結果になった。 ・ES(従業員満足度)とCS(顧客満足度)の話:駅の売店の労働環境はよくなかった。この状態でお客さんに笑顔を見せろとはいえなかった。そのため、後方施設を売店の近くに作り、物流の導線を確保する、という改善を行った。 →このエピソードは、企業がワークライフバランスを尊重すべき理由とつながっていると感じた。つまり、過酷な労働条件で働いている売店の売り子に笑顔で接客しろということと、ワークライフバランスが理想とかけ離れている状態の従業員に高い生産性を上げろといっているのと同じだということ。 ・地元の雇用を考えた地方の駅の活性化をしている。青森ではりんごを使ったシードルやアップルブランデーを造る工房を作っているが、規模は大きくせず、地元の農家にまねをしてもらいたいと考えている。 ・JR東日本は35の保育園を持っている。学童保育、親子カフェも作ろうとしている。 ・時間は有限です。この時間をせいいっぱい生きることが大事。今の仕事を夢中になってやっているうちに、こっちも、あっちもとつながってくる。となりの芝生は暑いというが、どの芝生も青くないし、どの芝生も青い。答えは自分の中にある。 ・自信は何才になってもでてこない。新しいことに取り組むとき、「人間いくつになってもわからないことはあるんだよ。」というアドバイスを受け、吹っ切れた。 ・(感想)鎌田さんの話し方には迫力があった。とにかく休む間もなく言葉が次から次へとでてくる。強い想いがあり、それを実行し、結果を出したからこそ、こんな話し方になるのだろうと思った。 <講演 「事業再生から学ぶ、企業・組織・運営」> 秋池 玲子/ボストンコンサルティング グループ パートナー&マネージング・ディレクター ・産業再生機構の求人をみたとたんに、これをやろうと思った。すると翌日これをやってくれないか、という依頼がきた。 ・路線バスは、毎年4%ずつお客さんが減っていくという事業である。赤字を抱えている会社が多いのに、どこも地元のインフラを支えているという誇りから辞めようとしない。給料を削りながら地元を支えている。 ・バス会社の立て直し事例はそれまでに1件もなかった。 ・どんな会社にも、唯一無二のものが絶対にあるはずだ。 ・再生が必要な会社によくあるケース   -事業戦略が何年間も見直されていない。   -なじみのお客さんばかり大事にしすぎる   -重要性よりも緊急性が時間を侵食していく   -経営幹部が業績を見ていない ・九州産業交通が成功した立ち直り事例になったことで、バス会社20数件が再生するまでになった。  1件の成功事例をつくることで社会が変わる!! ・(感想)秋池玲子さんの話し方は理路整然としてわかりやすく、声も話し方もとても聞きやすかった。前代未聞の偉業を成し遂げた方、とは言われてみないと思いもかけないくらい、品がよくおだやかな雰囲気の方だった。 <分科会15 Working Mothers & Working Fathers ~働くパパと一緒に社会を動かす> パネリスト:安藤哲也 NPO法人ファザーリング・ジャパン代表理事        小崎恭弘 神戸常盤大学短期大学部 幼児教育学科 准教授        治部れんげ 経済誌記者        滝村雅晴 パパ料理研究家 株式会社ビストロパパ代表取締役        小林晴美 株式会社 イー・ウーマン ・治部さん:米国留学経験あり、日本の夫婦関係は30年遅れている。 ・安藤さん:男性社員が子どもができたんです、と上司に報告したとき、あと7年で、管理職が普通に「おめでとう、それで育休はいつ取るんだ?」言うようにしたい。 ・小崎さん:0歳児と一週間いっしょにおったらコミュニケーション能力がむちゃくちゃつくと思う。 ・滝村さん:朝一番で一番やりたいことをやると早起きできるんじゃないかと思う。自分は6:30に起きてまずブログを書いている。 ・治部さん:制度を実際に使えるようにするためには、管理職の評価項目に入れる必要があるのではないかと思う。つまり、制度を使いやすくし、多様な人材を生かして使える管理職は評価を高くする。同じ会社でも働きやすい部署とそうでない部署があるのが実態。 ・安藤さん:東大の佐藤先生(たぶん東大社会科学研究所の佐藤博樹教授)と、企業間育休シェアリングについて検討している。つまり、妻の所属する会社から夫の所属する会社に対して、育児休業の取得に関して調整を依頼する(?)ことを検討している。 ・参加者から、それは個人情報保護法の観点からできませんよ、と意見が出た。同じ会社ならいいんでは?という意見も。 ・最後に働く父、母に一言ずつ  治部さん:腹をくくること。選ぶ。  小崎さん:子どものため、という視点が大事。家族は仕事より価値が低いとみなさん思っていませんか。  滝本さん:家族がおなかがすいたら料理を作る。その延長で、思いやりを持ったお父さんを増やしたい。  安藤さん:環境作りが大事。1歳までは夫婦で育休、2歳からはだれでも保育園に入れるというのがいいのでは。協調圧力に負ける人が多い。個人の意識、覚悟が必要。 <分科会24 伸びるワーキングウーマンの育て方> パネリスト:アキレス美知子 あおぞら銀行 常務執行役員人事担当        林 啓志 伊藤忠商事株式会社 人事部人材多様化推進室長        松田 聡子 パナソニック株式会社 多様性推進本部 推進事務局 事務局長        横山 美弥子 企業研修講師 産業カウンセラー        後藤 直子 株式会社 イー・ウーマン ・松田さん:雇用機会均等部長を厚労省から引き抜いて雇った。イコールパートナーシップを何回も研修して徹底した。 2000年に海外から帰国した中村氏が社長になり、2001年に女性かがやき本部ができた。 今の20代~30代の人は、パナソニックだったら両立もつらくないだろうと思って入ってくる。  キャリア感、価値感と選ぶ職種とが一致していない。(例:総合職でも結婚や出産で仕事をやめるつもりの人がいる)  ・アキレスさん:1.本当にやりたいことは何ですか、見つかっていますか。           2.大変なことをなぜ避けるのですか。 3.なぜ男性と比べるのですか。キャリアの幅は女性のほうが広いですよ。 ・林さん:時代の変革期であり、固定的な価値観を変えていかないと企業の存続にかかわる。意識改革、風土の改革をしなければならない。 ・横山さん:女性のキャリアには不確定要素が多い。とりあえず決めることしかできない。女性は、巻き込み力、巻き込まれ力が弱い。 ・質疑応答の時間に思い切って質問してみました。  Q:女性を経営幹部に育てていこうとすると、育児休業を取得し復帰した後の女性社員を育成していく必要があるが、各社ともなかなかそこが進んでいない。どのような工夫をすればよいか。  A(松田さん):どんな職種にも女性管理職がいる状態をまず作る。そしてロールモデルとして見せていく。数値目標を立てて、達成していく。トップの強力なコミットメントが必要。。育休後社員の働き方(バリバリなのか、少しゆっくりなのか)を管理職がきちんと把握する教育の徹底。 ・名刺交換で林さんに質問:営業の女性で子育てしている方はいますか。  答え:たくさんいる。伊藤忠では今、海外駐在員として子育て中の女性(夫は他社)をどうやったら派遣できるかに取り組んでいる(!) ・(感想)パナソニックのダイバーシティマネジメントの徹底ぶりには感銘を受けた。私の質問に対して、松田さんの様子は、あたりまえすぎてなぜそんな質問が出るのかわからないようにすら見えた。そこを、イー・ウーマンの後藤さん(かつてパナソニックで女性活躍推進にたずさわった)がフォローしてくれた。パナソニックは育休後の女性を生かしきれない状況からすでに脱しているのではないか。そうだとしたら、これから取り組む企業にとって朗報だ。また、伊藤忠で、子どものいる女性でも営業を続けることができるということは、ほかの会社だってできるはず。できることを信じて前に進みたい。 全体を通じて感じたこと。 参加者全員が、この会議で何かを得よう、ネットワーキングしよう、という目的で参加しているので、声をかけるとみな笑顔で名刺交換に応じてくれる。 気まずい思いをすることがないので、知らない人に話しかけることのハードルが低い。 一人で参加している人が多いので、そういう意味でも声をかけやすい。 毎回満足度が90%を超える最大の理由はもちろんリアルタイムで活躍している著名な講師陣だろうが、参加者の熱意、受容性の高さからくるネットワーキングのしやすさも大きな要因だろうと思う。 自分自身もこの会で始めて知り合った2名の方とアポがとれた。(名刺交換したのは34名。) また来年も参加したいと思った。 <関連ブログ> 佐々木かをりの「今日の想い」 国際女性ビジネス会議 Yoko Ishikura’s Blog 石倉洋子のブログです 国際女性ビジネス会議 神原弥奈子さん minako’s blog 第15回国際女性ビジネス会議 佐藤尚之さん www.さとなお.com 国際女性ビジネス会議に参加してきた]]>

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